こんにちは!
今回は、私自身がビジネスで常に意識している「ランチェスター戦略」から、起業初期に最速で結果を出すための行動原則を解説します。
「小規模事業者」や「一人起業家」であるあなたは、すでに「弱者」です。
(そして、私も同じく「弱者」です。)
しかし、この弱者の立場こそ、強力な戦略が活きるチャンスです。
本記事では、弱者が強者に勝つための原理原則を学び、「安売りはしたくない」という心理的な壁を乗り越え、実績をテコに一気に爆発的な成長を遂げるための具体的な行動指針をお伝えします。
1. 弱者の必勝法「ランチェスター戦略」とは?

ランチェスター戦略は、第1次世界大戦時のイギリスで提唱された戦闘理論をビジネスに転用したもので、「弱者が強者に勝つため」の戦い方です。
- 強者の定義: 業界シェアNo.1の企業のみ(例:トヨタ)
- 弱者の定義: それ以外の全ての企業(たとえ大企業でも、No.2以下は弱者)
ランチェスターの法則では、兵力数が少ない場合(弱者)は、戦力を局地戦に集中させることで勝利を有利に進められると説かれています。
この考え方は、資金もリソースも限られる一人起業家にこそ有効です。
2. 「2乗の法則」でライバルと差が開く世界

ランチェスターの第二法則では、遠隔戦などの一定条件下では、攻撃力は「兵力数の2乗」に比例するとされます。
これをビジネスに置き換えると、「実績数(顧客数)」が兵力数に相当します。
攻撃力=(実績数)2×サービスの質
サービスの質が同じ場合、実績数が積み重なるほど、結果には爆発的な差が開いていきます。
| 実績数 | 攻撃力(実績数²) | 累積の差 |
| 0件 | 0 | – |
| 1件 | 1 | – |
| 2件 | 4 | 差は3 |
| 3件 | 9 | 差は8 |
| 4件 | 16 | 差は15 |
この法則が示すのは、実績が「1件」ある状態と「2件」ある状態では、結果の出方に3倍の差がつくということです。
3.最優先事項は「実績ゼロ」を脱出すること

起業初期の最大の課題は、この「2乗の法則」の通り、実績がゼロの状態をいかに早く脱出するかです。
実績づくりの具体例(条件付きの安売り戦略)
ライバルBが「安売りはしたくない」と高単価での契約を待ち続ける間、あなたはランチェスター戦略の教えに基づき、いち早く実績を作る行動を取るべきです。
- 低単価で提供: 本来10万円のサービスを「実績作り」のため5名限定で3万円など、低価格で提供する。
- 実績の獲得: 短期間に5件の実績を獲得し、「実績数2乗の世界」に突入する。
- 信頼の獲得: 実績公開や顧客からの紹介により、案件が爆発的に増え始める。
この「実績数2乗」の加速により、最初の一歩で低単価を嫌がったライバルBとの差は、あっという間に埋めがたいものとなります。
メンタルブロックの乗り越え方
「安売りは嫌だ」「早く結果を出したい」という気持ちは分かりますが、低単価で実績を取りに行くのは、「早々に結果を求めない」という強いメンタルが求められます。
- 目的は利益ではない: 最初の低単価案件の目的は、利益ではなく「実績」です。
- 値上げは簡単: 実績が増え、仕事が増えれば、値上げはいつでも可能です。客層もスムーズに変えることができます。
事業の成長曲線は、低空飛行を続けた後に一気に上昇するのが一般的です。
その低空飛行の期間を短縮するためにも、ランチェスター戦略の原則に従い、「価格勝負の世界に入ってでも実績を取りに行くこと」を最優先にしましょう。
あなたのリソースを一点に集中させ、ランチェスターの威力でライバルと差をつけてください。




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